著者
礒部 道生
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.983, pp.120-122, 1999-03-22

荷ほどきされぬまま路上に置かれた段ボール箱が街灯に照らされている。店内ではたった1人の陳列作業が続いていた。朝からの店番でむくみきった足が痛い。しかし、それ以上にいらだちと敗北感が胸の中で渦巻いている。 すると夜の10時過ぎだというのに営業中と勘違いした客が飛び込んできた。そしてまた、もう1人…。
著者
神代 昭治 礒部 道生
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.966, pp.106-109, 1998-11-16

田園風景の中を走る国道沿いにドライブインと見紛うような建物が現れる。駐車場に囲まれたこの平屋が、不況色が濃くなってきたパソコン市場の中で独り気を吐くオーダーメード(注文製)パソコンメーカー、フロンティア神代こうじろの本社兼工場である。 山陽新幹線の徳山駅から在来線に乗り換えさらに30分。周防灘すおうなだに面した山口県熊毛郡田布施たぶせ町に着く。
著者
礒部 道生 正垣 泰彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.978, pp.100-103, 1999-02-15

「フードサービスは製造業だ」「日本の食文化はイタリアより1000年遅れている」「コックの腕でおいしさが決まるわけじゃない」等々…。 イタリア料理店チェーン、サイゼリヤを率いる正垣しょうがき泰彦の口からは、矢継ぎ早に刺激的な言葉が飛び出してくる。これが外食産業の異端児と呼ばれるゆえんの1つでもあろう。
著者
礒部 道生
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.957, pp.92-94, 1998-09-14

夜中の3時過ぎにふと目が覚めることが多い。大病をわずらってから10時前後には床に就く習慣がついたからだろうか。そんな時、本庄正則は決まってベッドの横の小机から電卓を取り出し、ビールをゆっくりと流し込みながら窓の外が白むまでキーをたたく。 「役員会の当日などは、今日はどの役員に質問しようかと考えながら売り上げの伸び率などを計算する。これがまた楽しいんだ。