- 著者
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田中 雅章
神田 あづさ
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第17回情報プロフェッショナルシンポジウム
- 巻号頁・発行日
- pp.71-76, 2020 (Released:2020-06-19)
2019年4月より学校教科書法が改正され、2020年の4月から小学校でデジタル教科書の利用が始まった。筆者が所属する学園の看護師養成課程では、それよりも5年早い2015年からデジタル教科書の利用を始めた。ただ、全ての教科書ではなく、50冊中39冊がデジタル教科書、11冊が従来の紙の教科書から始められた。さらに、2016年からはデジタル教材も追加された。これらのサービスは電子書籍配信サービス(以降配信サービス)のシステムを利用することで実現できた。この配信サービスを利用するには、専用ビューアーアプリをタブレットにインストールする必要がある。配信サーバーから書籍データをダウンロードすることで、デジタル教科書やデジタル教材が利用できる。利用者である学生は高校生の時からスマートフォンを所有しており、普段からスマホでマンガや小説を読む環境に慣れていた。したがって、ほとんどの学生はデジタル教科書になれるのが速かった。入学時から看護師国家試験受験の時期までの3年間にわたりデジタル利用ログを収集した。収集した利用ログを同国家試験の合否別に分析した。本稿では国家試験の合否に基づいた学生の解析結果を報告する。