著者
福喜多 輝 高橋 正樹 吉田 和夫
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.1, 2008 (Released:2009-04-14)

本研究では,システムの応答を積極的に評価し,制御入力を決める「応答評価器」を提案し,減衰係数可変型のオイルダンパを有するセミアクティブ免震建物に適用した.システムの応答である建物最上階の絶対加速度と免震層変位を入力とし,オイルダンパの減衰係数を決める応答評価器を階層型ニューラルネットワークを用いて構成した.応答評価器の性能を決めるニューラルネットワークのパラメータ調整には,遺伝的アルゴリズムを使用した.種々の地震動入力に対してシミュレーションを行い,減衰係数をhardまたはsoftで一定とした場合に比べて,トレードオフの関係にある絶対加速度と免震層変位をhardとsoftの時の応答の中間値に抑えることができ,応答評価器の有効性が検証された.