著者
福本 幸成 前田 修 福山 貴子 池谷 毅 稲垣 聡 岩前 伸幸 宇佐美 栄治 石原 孟
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_13-I_18, 2014 (Released:2014-10-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

2013年1月,銚子沖洋上風力発電所は,わが国初の沖合洋上風力発電所として運転を開始した.実証研究設備として,洋上風車の性能評価や洋上風況の評価,環境影響調査など,着床式洋上風力発電の技術を総合的に確立していく.発電所建設前から47ヶ月にわたり観測してきた波浪データによれば,当海域は常に波高が高く「うねり」が来襲しやすい.また,台風1326号により設計波高に近い観測最大の最高波高が発生し,基礎に衝撃砕波力が作用したと推定される.これらの観測結果等から,洋上風力発電の導入拡大のためには,高い波高や「うねり」に適用できる船舶の調達や,近隣の基地港湾の整備が課題と思われる.