著者
福岡 俊之 片寄 晴弘 井口 征士
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1585-1586, 1990-03-14
被引用文献数
3

自動演奏というと無機的なイメージをもってとらえられるが、情緒溢れる演奏の生成に関する興味も近年高まっており、従来のシーケンサ機能に加え、ピアノの演奏情報を構造的に記述する言語などが提案されている。また、自律的に人間的な演奏を生成するシステムの研究も始まっており、では、1小節ごとに、予め作ったデータベースから、リズム、旋律、演奏記号の類似したものを選びだすことで表情を付けるシステムが提案されている。我々は、従来より、実際演奏の解析に基づいた自動演奏システムについて研究を行ってきたが、本稿では人間の解釈機構を考慮した自動演奏機構について述べる。
著者
伊藤 映 福岡 俊之 藤田 卓志 西山 聡一 渡辺 和之 田口 ひとみ
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.351-352, 1993-03-01

近年、パーソナルコンピュータはその普及のめざましいものがあるが、個人が生活のパートナーとして使うとうい点ではまだまだ、心理的にはパーソナルとはいえない状況である。我々は、コンピュータの操作性という意味での「物理的な壁」はもとより、人とコンピュータのスムーズでかつ深いコミュニケーションを阻む「心理的な壁」をも取り除いた「つき合いたくなるコンピュータ」のためのヒューマンインタフェースの研究を行っている。特に、コンピュータ上に、賢いだけでなく親しみをもって接することのできる生物のような「エージェント」を用いた対話を提案している。その研究の一環として、コンピュータの内部世界を写し出し、利用者とその世界との仲介を行う「仮想生物」というエージェントの導入を提案し、コンピュータ内の「仮想世界」に没入し、仮想生物と対話できるシステムを試作した。本稿では、試作したシステムの概要とその基本モデルの考え方、更にシステムの基盤となるプラットフォームの実現例について述べる。