著者
佐々木 圭太 坪田 有史 時庭 由美子 野本 理恵 平野 進 福島 俊士
出版者
日本歯科理工学会
雑誌
日本歯科理工学会学術講演会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.127, 2006

当講座では,支台築造用コンポジットレジンについて様々な角度から検討を重ねてきた.今回,オートミックスタイプデュアルキュア型支台築造用コンポジットレジン(開発コード:ESC-3,トクヤマデンタル)が開発された.そこで,新規支台築造用コンポジットレジンと従来の支台築造用コンポジットレジンについて灰化法により無機質フィラー量を測定し,三点曲げ試験を行い最大曲げ強さ,弾性率,比例限曲げ応力について比較検討した.
著者
福島 俊士 青山 繁 簡 章二 中村 幸博 伊波 侃
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.175-181, 1985-02-01
被引用文献数
2

歯型彫刻の目的は,立体的なものを思い浮べそれを石膏棒に再現することで,これが果して歯科技術の習得に役立つものかということと,この技術がくり返しの練習により身についたものになって行くかが,教育現場の人にとって興味あるところである。本研究は,5年次,6年次の同一人が彫刻した歯型彫刻の作品をみて,その1年10ヵ月間にどんな変化が生ずるかを130人の学生を対象に調査観察したものである。作品の判定者には,第1報で評価の安定している3人の指導者を選んでいる。その結果,5年次,6年次間では明らかに進歩がみられており,単に歯型彫刻のくり返し習練のみ怒らず,他の実習で蓄積した知識も反映しているためと考えられる。
著者
岩並 恵一 石原 正隆 坪田 有史 小林 和弘 松山 喜昭 小久保 裕司 福島 俊士
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.109-113, 1995-02-01
被引用文献数
17 1

日常の臨床における支台築造方法や築造材料の種類について,1977年(昭和52年)と1986年(昭和61年)に実施した調査報告に続く第3報である.特にレジン築造を含む成形材料による築造の頻度に注目したが,前回の28%から8%に減少していた.大学附属病院での調査であるため特殊な環境におけるものとの解釈もあろうが,意外の感は否めない.その他,鋳造体としての銀合金の使用頻度の減少や,合着用セメントとしてのリン酸亜鉛セメントの激減などのデータも得られている.
著者
坪田 有史 西村 康 大祢 貴俊 深川 菜穂 橋本 興 小林 和弘 野本 理恵 平野 進 福島 俊士
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.225-235, 2004-07-25
被引用文献数
4

レジン支台築造において,間接法を採用することによりレジン築造体を装着前に加熱処理を行うことが可能となる.そこでクリアフィルDCコア(DC)およびクリアフィルフォトコア(PC)の支台築造用コンポジットレジンに対して,各種加熱処理による物性の影響を検討した結果,以下の結論を得た.1.DCにおいて,100℃30分の加熱処理により圧縮強さ,圧縮比例限,ダイアメトラル引張強さ,3点曲げ強さ,曲げ弾性係数が有意に向上した.2.DCにおいて,加熱処理によりヌープ硬さは増加しなかった.3.DCにおいて,化学重合のみと化学重合と光重合で硬化させた試料間では吸水量以外の物性に有意な差は認められなかった.4.PCは,DCと比較すると加熱処理による影響が少ないことが示唆された.したがって,DCで製作したレジン築造体を加熱処理することによって,いくつかの物性が向上し,臨床的意義があることが分かった.