著者
福添 孝明 伊藤 雅人 水戸 大輔 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.1369-1379, 2008-05-01
被引用文献数
3

生体情報を利用して人物同定を行う手法,例えば指紋や顔画像パターンを情報源とする手法では,拘束状態にて人物同定を行うものが一般的である.こうした拘束型の手法は,高いセキュリティ性能を必要とする場を主に想定して開発されてきた.しかし人物の同定が必要となるのはセキュリティ応用のみならず,例えば講義における出欠管理など様々な応用の場が考えられる.そこで我々は,物理的かつ心理的に拘束する必要がない人物同定手法について提案する.人物同定の手掛りとなる体型や習慣的な挙動を確率分布の形で学習しておき,ベイズの定理に基づく計算式で各時点における各人物の事後確率を算出する.更に時間方向におけるベイズ統合計算結果に基づいて,当該人物の同定を行う.大学院講義を模擬した有用性評価実験を行った結果,被験者15名に対して平均96.7%の人物同定成功率が得られた.
著者
伊藤 雅人 福添 孝明 水戸 大輔 渡邊 睦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.88, pp.145-152, 2005-09-06
被引用文献数
1

人物追跡中の複数テンプレートの挙動を解析することにより,現在の状態(安定追跡中,環境物体による遮蔽,人物同士のすれ違い,立ち止まり静止,着席)を推定し,この結果に基づいて安定な追跡を実現する手法について述べる.個々のテンプレートにはカルマンフィルタによる線形予測機能を付与し,また探索範囲などを相互に制約するように設計した.本提案方式をPC上のソフトウェアとして実装し,アクティブカメラを用いて屋内における特定人物追跡の実験を行い,有効性を確認した.The authors propose a new tracking method based on the estimation of current status,such as,"stable tracking" "occlusion by environmental object" "passing each other" "stopping" "seating" by analysing multi-template trajectories.The alignment prediction function by the Kalman filter is given to each template, and search ranges of each template are mutually restricted. This proposed method was implemented as software on PC. Experimental results of specific person tracking in indoor by using an active camera have shown the effectiveness of the proposed method.