著者
山口 周悟 古澤 知英 福里 司 森島 繁生
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.14, pp.1-6, 2015-02-20

手描きアニメーション制作において、背景画像の作成は多大な労力を必要とする.そこで本研究では,実写の風景画像をアニメ背景画像へ自動変換する手法を提案する.提案手法では,各アニメータの個性的な "色使い","輪郭","ブラシの塗り方" を再現するために,アニメ作品中の風景画像の特徴を任意の実写風景画像に転写する.各領域の色調,塗り方の違いを考慮することで,従来研究で不十分であった輪郭の保持と,各領域の特徴を考慮した転写の両立を可能とした.
著者
朝比奈 わかな 岡田 成美 岩本 尚也 増田 太郎 福里 司 森島 繁生
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.23, pp.1-6, 2015-02-23

近年,3DCG 制作ツール (MikuMikuDance 等) の普及により,楽曲に合わせて CG キャラクタを踊らせる動画作品が増加傾向にある.このようなダンス動画においてキャラクタの表情は作品全体の印象に大きく影響する.例えば,楽曲やダンスモーションの印象と全く異なる印象の表情を付与した場合,その動画は違和感のある作品となってしまう.また,楽曲の印象が一定でも,ダンスモーションの激しさの度合いやキャラクタの姿勢などによって,印象が大きく左右される場合がある.そのため,作品の印象を決定する要素として,楽曲の印象だけでなく,ダンスモーションの情報も考慮する必要がある.そこで我々は,ダンス動画の印象についての主観評価実験に基づき,音響特徴量とモーション特徴量を用いて重回帰分析を行うことで,ダンスモーションにシンクロした楽曲印象推定を可能にした.
著者
古澤知英 福里司 岡田成美 平井辰典 森島繁生
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.345-346, 2014-03-11

近年,2D 手描きアニメーションの需要は増え続けている.しかし,現状では中割り画像生成の行程において,特に多くの労力と作業時間が取られるため,アニメーション制作を容易に行うことは難しい.このような背景から,中割り画像の中でも作品中で重要なキャラクタの顔を含み,かつ多くの作業時間を要する顔回転シーンを自動生成する技術は,必要とされている.そこで,本研究では正面と横顔2枚の入力画像から0~90度までの顔回転シーンを生成する.入力画像の2D情報に基づく変換を行うことで,3Dアニメーションでは表現できない2D手描きアニメーションならではの表現を反映したキャラクタ顔回転シーン生成のための方法を提案する.
著者
サフキン パーベル 加藤 卓哉 福里 司 森島 繁生
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.1627-1637, 2016-07-15

人物の顔には老化にともない,しみやくすみ,皺やたるみが発生し,顔の印象が大きく変化する.このことから,経年変化顔生成技術は長期的な犯罪捜査や行方不明者の捜索に必要となる.既存研究の1つは,年代別顔画像データベースを用いて入力顔画像を小片画像単位で再構成することで,写実的な経年変化顔画像を合成する手法を提案している.しかし,この手法を含め,従来の経年変化顔画像生成手法には,老化時の人物の個人性を表す重要な要素である人物固有の皺の発生位置や形状を考慮できないという問題があった.そこで本稿では,この問題を解決する新たな経年変化顔画像合成手法を提案する.具体的には,若年での表情変化によってできる皺が老化時の皺発生の原因となるという医学的知見に基づき,表情変化時の顔画像で発生している皺を無表情顔画像へ転写することによって,老化時の皺の発生位置と形状を推定する.その後,年代別顔画像データベースを用いて皺の発生位置と形状が推定された結果を小片画像単位で再構成することで経年変化顔画像を合成する.提案手法は皺の位置や形状の個人性を反映し,また主観評価実験の結果から,その有用性を示した.
著者
岡田成美 岡見和樹 福里司 岩本尚也 森島繁生
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.227-228, 2013-03-06

動画投稿サイトの普及に従い、一般ユーザによるCGキャラクタがダンスをする作品の投稿は年々増加傾向にある。しかしキャラクタのダンスモーションの作成には労力がかかり、また感情的な表現が存在する実際のダンスとは程遠いものとなっている。そこで本研究では、表現力豊かなダンスモーションを手軽に作成出来るシステムを提案する。異なる表現のダンスをモーションキャプチャで取得し、関節の角速度によりデータを区切り時間的同期を行い、主観評価により解析した鑑賞者のダンスにおける印象に起因する要素について変換を行うフィルタを作成する。これにより一つのモーションデータから表現力のついたモーションを生成することが可能となる。