著者
中澤 翔 秋元 大和 山代 幸哉 佐藤 大輔 丸山 敦夫
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.274_1, 2016

<p> 中長距離選手の走の経済性(RE)に及ぼすSSC(stretch-shorten cycle)の影響に関する研究では、プライオメトリックトレーニングと競技成績の関係に関する報告がいくつかある。しかし、SSC能力が走の経済性に及ぼす影響についてはあまり報告されていない。本研究は大学男子中長距離選手12名を対象に、VO<sub>2</sub>16km、% VO<sub>2</sub>max(VO<sub>2</sub>16km/ VO<sub>2</sub>max)、16km/h走行時の重心上下動(GH)、平均ストライド長(SL)およびリバウンドジャンプ(RJ)とドロップジャンプ(DJ)接地時間および跳躍高を測定し、それぞれの関係について検討した。その結果、(1)% VO<sub>2</sub>maxとRJ接地時間にr=0.641(P<0.05)の有意な相関関係が認められた。(2)重心上下動とストライド長および重心上下動とRJ跳躍高との間にそれぞれr=0.868(P<0.01)およびr=0.660(P<0.05)の有意な関係が認められた。(3)重心上下動とVO<sub>2</sub>16kmおよび% VO<sub>2</sub>maxとの間に有意な関係性は認められなかった。このことから、RJ接地時間の短い選手ほど走の経済性(% VO<sub>2</sub>max)が良いことが示唆された。</p>