著者
臼谷 三郎 西山 邦隆 木田 和幸 山内 登 苅谷 克俊 秋元 義巳 森山 明夫
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.21-26, 1985

PMD患者の体重とBMR測定値に関する資料を収集し, 患者のBMを予測する方法について検討し, 次の結論を得た。<br>1) 体重偏差値 (<i>x</i>) と%BMR (<i>y</i>) との間には, 統計的に有意な逆相関を認め, 前者に対する後者の回帰直線として, <i>y</i>=-0.99<i>x</i>+178.1が得られた。<br>2) 患者の体重値があれば, 上式を用いて%BMRを算出し, これから体重補正係数を求める。次いで, 該当年齢の基礎代謝基準値に体重補正係数を乗じて予測BMRを算出し, これに, 実測体重値を乗じるという簡単な手技で, 年齢に関係なく患者のBM値を予測することができる。<br>3) 上式は, 体重偏差値30~120%, %BMR60~160の範囲のものに適用できる。上式を用いて, 患者個人の予測BM値と実測BM値との偏差率を検討すると, 84.4%のものが, 偏差率±15%以内に分布していた。ゆえに, 上式を男子PMD患者のBMR (kcal/kg/日) 予知式として提案した。
著者
中道 静郎 秋元 義巳 五十嵐 勝朗 黒沼忠 由樹 小出 信雄 大竹 進 成田 俊介
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.751-754, 1988-08-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
3

DMDの3症例を紹介する. 発病年令は2~3才, 入院時年令は4~9才, ステージV到達年令は9~10才, ステージVよりVIIまでの到達期間は平均8年であり, 身長, 体重とも健常男子に比すると著しく低下していた. 肺活量(VC)は末期に610±25ccまで低下し, 2例が気管切開を受けた. CPK, LDH, アルドラーゼ, GOT, GPTなどの血清酵素は入院時非常に高く, 病勢の進行とともに漸減していつた. PaO2の低下とPaCO2の上昇が末期に顕著で, 血液は呼吸性アシドーシスとなり, 意識混濁, 頭重, 失見当識の状態になつた. 頻回の喀痰喀出困難のため体位ドレナージ, バイブレーター, タツピングなどにより排痰を図つた. 3例はそれぞれ呼吸不全, 肺炎, 気管無名動脈瘻よりの大出血で死亡した.