著者
瀧澤 直樹 秋山 いわき
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.97, no.333, pp.45-50, 1997-10-23
参考文献数
7
被引用文献数
1

本研究では、フェーズドアレイ方式とRadon変換に基づくトモグラフィを組み合わせたパルスエコー方式の超音波トモグラフィについての3次元映像化への可能性を検討したものである。市販の超音波診断装置を利用した実験システムを構築して、鋼球と寒天ゲルによるファントムの3次元映像化を試みた。この超音波診断装置は3.5MHzの電子セクタによるプローブを用いており、スリットによってCT手法の適用を可能とする。また、RFエコーはA/D変換後、計算機に取り込まれ、直交検波によって複素振幅の投影データとした。その結果、従来のBモード画像と比べて分解能の高い良好な再構成画像を得ることができた。
著者
秋山 いわき 大矢 晃久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.98, no.532, pp.17-21, 1999-01-22

最近、臨床診断の分野では、生体内部の非線形効果による第2高調波成を利用してより高解像度な断層画像を得ようとする映像系が着目されている。しかし、実際に生体内部での非線形性をいわゆるin vivoで計測したという報告は極めて少ない。In vivoでの計測を可能とするためには、エコー信号の利用が重要となる。筆者らはすでにエコー信号における第2高調波の発生率から非線形パラメータを測定する手法を提案した。ところが、本手法によって非線形パラメータを計測するためには、初期音圧や回折による影響を補正係数として予め計測しておく必要があった。そこで、本稿では、あらかじめ非線形パラメータをはじめとする各音響パラメータが既知のファントムを用いて、初期音圧や回折効果による補正係数などを測定系のシステムパラメータとして計測し、それを用いて、イソプロピルアルコール、ベンジンアルコール、エチレングリコール、牛肝について測定した。
著者
秋山 いわき
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.33-39, 1995-02-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
37
著者
秋山 いわき 瀧澤 直樹 大矢 晃久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.527, pp.9-16, 1999-12-21

著者らは狭開口のフェーズドアレイ(Narrow Aperture Phased Array: NAPA)を用いてパルスエコー方式により断層画像を映像化する新しい超音波イメージングを提案した。本研究では、計算機シミュレーションと実験によって本手法の有効性を検討する。シミュレーションでは従来のいわゆるBモード画像と比較して、分解能で3から4倍の改善が見られることを示す。また、実験では凹面音響レンズを用いて狭開口アレイを試作して、針先端の映像ならびにグラファイト粉末を寒天ゲルで固めた生体組織模擬ファントムの映像化を試みた。針先端の映像ではシミュレーションとほぼ同じ分解能の画像をえることができた。また、寒天ファントムの映像を示して本手法の有効性を確認した。