著者
長嶋 洋治 秋本 和憲 石黒 斉 青木 一郎 稲山 嘉明 上村 博司 佐藤 美紀子 谷口 多美代 水島 大一 泉澤 裕介 加藤 真吾
出版者
横浜市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

細胞極性の異常はがん細胞の主要な性質の一つである。本研究では細胞極性制御因子細胞極性制御因子atypicalprotein kinaseλ/ι(aPKCλ/ι)の各種癌組織、がん細胞における発現と局在を免疫組織化学的に検討した。また、前立腺癌においてaPKCλ/ιの下流に存在し、再発に促進的に働くことが細胞レベルで確認されたインターロイキン6(IL6)の発現についても検討した。これにより、胃癌、メラノーマ,膵臓癌,口腔癌,子宮頸癌についてもaPKCの過剰発現と転移や前癌状態からの進行との臨床的な相関を認めている。我々は前立腺癌ではaPKCとIL6の過剰発現との相関性を臨床検体で証明した。
著者
大野 茂男 平井 秀一 鈴木 厚 秋本 和憲 山下 暁朗 廣瀬 智威 中谷 雅明 佐々木 和教
出版者
横浜市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

上皮細胞を初めとする様々な細胞の極性制御の要として働いている普遍的な細胞極性シグナル経路、PAR-aPKC 系の新規構成員として ASPP2 を発見し、細胞極性の制御と細胞死の制御の間の関係を示唆した。PAR-aPKC 系の新たな制御機構として、aPKC 結合タンパク質 KIBRA が aPKCのキナーゼ活性を基質と競合的に抑制し Lgl とは異なる機構で aPKC を通じたアピカル膜ドメイン形成のプロセスを特異的に抑制することを見いだした。