著者
山田 英介 林 明徳 稲垣 慎二 岡本 弘 古川 淳二
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.645-650, 1994

ミラブル形およびワンショット法ポリウレタンに対して官能基を有するカルボン酸アルミニウム塩(活性充てん剤)の配合試験を行った. ミラブル形ポリウレタンにおいては, 活性水素をもつ官能基を含有するものを配合すると, ポリウレタンの分解が起こり, 架橋物が得られなかったが, ビニル基を含有するものは, 架橋ポリウレタンの引張り物性を大幅に向上させることを認めた. この架橋物の応力-ひずみ曲線をMooney-Rivlin 式で解析した結果, 活性充てん剤は一次結合の増加に寄与し, 架橋助剤として作用していると考えられる.<br>ワンショット法ポリウレタンでは, ビニル基よりもアミノ基を有する充てん剤の方がイソシアナート基との反応により, 補強効果が大きいことを認めた.