著者
稲葉 直也
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.112, pp.2040, 2019-08-31 (Released:2019-09-05)

本稿は,ラーニング・コモンズ設置等に代表される,館内利用方針の変換を伴う施設改修の効果を検証するために,大学図書館の館内利用量(利用時間)を推定することで,館内利用の変化を量的に評価する手法を提案する。2018年8月から9月に行われた早稲田大学中央図書館2階のラーニング・コモンズ改修工事を対象に実証調査を行い,改修に期待する効果を事前に館内利用量を測定することで予測し,改修後に館内利用の変化の有無を確認することで,想定通りの改修の効果が表れているか検証と評価が可能であることを明らかにした。
著者
稲葉 直也
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.106, pp.90-103, 2017-05-31 (Released:2017-09-22)

近年,ラーニング・コモンズのような設備が図書館内で設けられるようになったことに伴い,大学図書館の場所としての利用を評価することがより強く求められているが,従来の図書館評価指標だけではその実態を測ることは難しい。本論文では,大学図書館で現実的に業務の一環として実施が可能な,観察調査法によって館内利用量を測定する方法を提案するとともに,大学図書館を評価する指標としての館内利用量の有効性について論じる。