著者
窪澤 駿平 大西 貴士 鶴岡 慶雅
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.141-151, 2022-07-20 (Released:2022-07-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

化学プラントの運転では,製品の品質を一定に保ちつつ生産コストを最小化することが求められる.このためには,製品の品質に関わるプロセス変数の計測と,計測した値に基づく対応操作すなわち制御が必要である.ところが,組成や粘度など,物質を装置から採取した後にオフライン分析しなければ取得できない変数もある.そこで,計測が容易な指標から,リアルタイムに取得できない変数値を推定する機能としてソフトセンサがある.ただし,ソフトセンサでも,データのみから統計的に構築する手法の場合は,過去の類似データがない状況での推定精度(外挿性)に課題がある.そこで本稿では,化学工学知識に基づく物理モデルを利用したダイナミックシミュレータと,AI技術のひとつである強化学習によって,プラントの詳細な内部状態を推定し,各状態変数値をソフトセンサとして利用する方法を提案する.また,こうしたソフトセンサを利用したプラント運転の展望と,提案するシステムに必要な予測モデルの入手についての方法論を述べる.
著者
窪澤 駿平 渡辺 太郎 隅田 英一郎 岡田 将吾 新田 克己
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回全国大会(2015)
巻号頁・発行日
pp.2C1OS06a5, 2015 (Released:2018-07-30)

ニューラルネットワークにおいて,汎化性能向上のために深層構造が用いられる様になった.一方で,各層においてデータセットの大域的な特徴を捉えることが可能であれば,少ない層数でデータセットを表現可能である.そこで本研究では,級数展開に基づくネットワーク構造を用いることで大域的な特徴を捉え,さらに汎化性能を上げるために周波数領域での正則化を行うアプローチを提案する.
著者
窪澤 駿平 岡田 将吾 新田 克己
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究では,調停や交渉等の議論における行き詰まり時の特徴を,議論のテキストログから抽出し,行き詰まりを検出し,これを解消するためのリフレーミング発言を支援するシステムを開発する.行き詰まりは,近接した発言が指す話題が一定に定まらない等の特徴により検出する.そこでまずは,発言と話題の関連づけ等を用いた行き詰まりの検出と,話題遷移を視覚的に表現し,リフレーミング支援の基盤となるUIの開発を行う.