- 著者
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竹中 郁夫
- 出版者
- 日本保険医学会
- 雑誌
- 日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
- 巻号頁・発行日
- vol.106, no.2, pp.103-113, 2008-06-17
ここで紹介する判決は,東京地方裁判所に平成18年に提起された平成18年(ワ)第14387号損害賠償請求事件で,平成19年5月31日に判決が言い渡されたものである。事件の概要は,眼科開業医である原告が,生命保険に加入する際の検査として,被告○○生命保険相互会社(「被告会社」)の社医である被告A(「被告A」)から採血をされたが,その採血方法及び止血処理を誤った過失により,左腕の採血部位の動脈を損傷しあるいは静脈を必要以上に損傷したとして,被告A医師と被告会社に損害賠償を請求したものである。裁判所は,採血後の経過観察不十分と認定し,損害賠償請求440万円のうち,98万円の損害賠償が認められた。