著者
竹内 亮介
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.43-55, 2020-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
22

パーソナライズ広告は,個人情報の収集と活用を伴うがゆえに,消費者のニーズに関連した情報を提供する可能性だけでなく,彼らのプライバシーを侵害してしまう可能性もある。パーソナライズ広告を視聴する消費者は,(1)関連性をプライバシー侵害の懸念より高く知覚したり,(2)前者より後者を高く知覚したり,(3)両者を同程度に知覚したりするであろう。これら3種類のパターンの内の特定の1種類で消費者がパーソナライズ広告を知覚するのはいかなる状況においてであるかを識別することが,本研究の目的である。研究1においては,促進焦点傾向の消費者が,利得が生じる点(/損失が生じない点)を訴求するパーソナライズ広告を視聴する場合に第一(/第三)のパターンが生じること,および,私的事実に関して予防焦点傾向の消費者が,パーソナライズ広告を視聴する場合に第二のパターンが生じることを示す。また,広告主やウェブサイトの信頼が高い状況に着目する研究2~研究3においては,製品の消費に関して予防焦点傾向の消費者が,利得が生じる点(/損失が生じない点)を訴求するパーソナライズ広告を視聴する場合に第三(/第一)のパターンが生じることを示す。
著者
竹内 亮介
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.39-51, 2018-09-30 (Released:2018-12-14)
参考文献数
23
被引用文献数
1

消費者は,広告を回避する傾向にあるため,広告回避は,広告主や広告会社にとって最も深刻な懸念事項の1つである。広告回避に関する既存研究は,広告に露出した消費者が,完全広告視聴・不完全広告回避・完全広告回避の中からいずれかを選択する可能性を暗示してきたものの,なぜ彼らはそのような選択を行うかという問いに解答を与えることができていない。そこで本研究は,制御焦点理論に依拠したうえで,上記の問いに解答を与えようと試みる。より具体的にいえば,上述した3つの行為を巡る消費者の選択は,制御焦点や広告情報の訴求点から影響を受けるという仮説を導出する。本研究の知見は,(1)促進焦点の消費者は,広告情報がポジティブ(/ネガティブ)な結果に関する情報であるならば,完全広告視聴(/不完全広告回避)を選択する点,(2)予防焦点の消費者は,ネガティブな結果に関する広告情報の有無を制御参照と見なす場合,広告情報がポジティブ(/ネガティブ)な結果に関する情報であるならば,不完全広告回避(/完全広告視聴)を選択する点,および(3)予防焦点の消費者は,努力の有無を制御参照と見なす場合,完全広告回避を選択する点である。
著者
竹内 亮介
出版者
日本消費者行動研究学会
雑誌
消費者行動研究 (ISSN:13469851)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.2_99-2_122, 2017 (Released:2021-05-01)
参考文献数
44

消費者の記憶を説明するための最も主要な理論の1つとして知られているのが、ネットワーク理論である。この理論に依拠した多数の先行研究は、焦点広告に関する消費者の記憶に対して競合広告は負の効果を有するということを見いだしてきたのに対して、近年に発表された先行研究は、焦点広告に関する消費者の記憶に対して競合広告は正の効果を有するということを見いだした。そこで本研究は、ネットワーク理論によって負の効果のみならず正の効果をも説明できるように、理論の拡張を試みる。より具体的にいえば、まず、記憶課題の容易性に着目することによって、ネットワーク理論に改良を施す。そのうえで、負の効果あるいは正の効果が発生する条件をそれぞれ識別した仮説を導出し、その仮説を経験的にテストする。
著者
西村 岳史 竹内 亮介
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.688, pp.52-63, 2013-12-23

Atom Z3000シリーズよりも性能が高いCore i5-4000Yシリーズを搭載した11.6型液晶パネル搭載のタブレットだ。重さは780g。Atom搭載タブレットよりは重いものの、ノートパソコン並みのCPUを搭載した製品としては携帯性に優れている。 解像度は1920×1080ドット。