著者
吉田 展也 竹内 操 菊池 利也 嶋倉 道郎
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.266-275, 1996-04-01
参考文献数
43
被引用文献数
11

チタンは軽くて生体親和性や耐腐食性に優れているため,従来の歯科用金属に代わるものとして補綴領域でも注目され,鋳造冠や金属床の分野においても実用化されつつある.このチタンの性質の1つとして,表面の酸化被膜を介して高分子材料と強固に接着するということもあげられる.この性質をうまく硬質レジン前装冠に応用すれば,従来の機械的維持装置をレジン前装部から除き,審美性を高めることも可能である.今回はそのための基礎的実験として,接着と密接に関係するといわれている濡れに着目し,種々の処理を行ったチタン表面に対する金属接着性プライマーおよび蒸留水の接触角を測定することにより,濡れを良くする表面処理方法を検討した.
著者
齋藤 高弘 釜田 朗 島村 和宏 清野 晃孝 中島 大誠 佐々木 重夫 竹内 操 高橋 和裕
出版者
奥羽大学
雑誌
奥羽大学歯学誌 (ISSN:09162313)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.63-70, 2007-06

第1学年の早期体験学習でKJ法および二次元展開法の緊急度で抽出された22項目および対応策で抽出された17項目を,教員で同意の得られた19名に対してアンケートを行い,分析は因子分析およびLogistic回帰分析で行った結果,1)緊急度の因子分析では,第1因子から第11因子まで選択され,「移動しづらさと不自由性」,「専門知識がなく,マナーも悪い」,「教員の準備は良いが資料不足」など学生側および実施立案側に対する問題点が抽出された。2)対応策の因子分析では,第1因子から第7因子まで選択され,「質問しやすい実習内容と時間を」,「指導内容の再考」,「説明の統一と回数を少なく」など実務教員自らの事項および実施立案側に対する問題点が抽出された。3)目的変数を教員と学生としたLogistic回帰分析の緊急度では,「学生の専門知識」(P<0.05)が有意に高い影響力がみられた。4)Logistic回帰分析の対応策では,「教員の説明を統一しておく」(P<0.01),「学生の質問時間と場所をつくる」(P<0.05),「二年時以降も実施する」(P<0.05),「学外学習(介護施設等を入れる)」(P<0.05),「学生が興味のわくような説明をする」(P<0.05),「事前グループ検討をする」(P<0.05)および「見学以外の学習を取り入れる」(P<0.05)の順で有意に影響力を持っていた。以上より,教員へのアンケート結果は学生側に対する要望ではなく実施立案側への要求が大きいことが示唆された。