著者
田中 義博 酒井 靖彦 近江谷 尚紀 清野 晃孝 池田 光男 早坂 正博 高橋 健二 田島 篤治
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.991-1009, 1985-10-01
被引用文献数
8

医療の向上,社会福祉の増強とともに高齢化社会が出現しdenture wearerが非常に増える傾向にあるこのなかにあって,高齢者の適切な摂食作業を呼び起こすために,食品の物理的な性質の研究は重要な課題である。特に老人特有の無気力化の防止に咀嚼,いわゆる食行動,摂食作業は日常生活のなかで大きな役割をはたしているものと考える。このような考えから,われわれは,摂食時における総合的な咀嚼研究の展開をめざしているが,今回は基礎的研究として多極食品の咬合破断時の状態を口腔外装置を使用して荷重量-変位量によって捕捉した。
著者
齋藤 高弘 釜田 朗 島村 和宏 清野 晃孝 中島 大誠 佐々木 重夫 竹内 操 高橋 和裕
出版者
奥羽大学
雑誌
奥羽大学歯学誌 (ISSN:09162313)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.63-70, 2007-06

第1学年の早期体験学習でKJ法および二次元展開法の緊急度で抽出された22項目および対応策で抽出された17項目を,教員で同意の得られた19名に対してアンケートを行い,分析は因子分析およびLogistic回帰分析で行った結果,1)緊急度の因子分析では,第1因子から第11因子まで選択され,「移動しづらさと不自由性」,「専門知識がなく,マナーも悪い」,「教員の準備は良いが資料不足」など学生側および実施立案側に対する問題点が抽出された。2)対応策の因子分析では,第1因子から第7因子まで選択され,「質問しやすい実習内容と時間を」,「指導内容の再考」,「説明の統一と回数を少なく」など実務教員自らの事項および実施立案側に対する問題点が抽出された。3)目的変数を教員と学生としたLogistic回帰分析の緊急度では,「学生の専門知識」(P<0.05)が有意に高い影響力がみられた。4)Logistic回帰分析の対応策では,「教員の説明を統一しておく」(P<0.01),「学生の質問時間と場所をつくる」(P<0.05),「二年時以降も実施する」(P<0.05),「学外学習(介護施設等を入れる)」(P<0.05),「学生が興味のわくような説明をする」(P<0.05),「事前グループ検討をする」(P<0.05)および「見学以外の学習を取り入れる」(P<0.05)の順で有意に影響力を持っていた。以上より,教員へのアンケート結果は学生側に対する要望ではなく実施立案側への要求が大きいことが示唆された。