著者
竹村 真由美 山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.11-20, 1983-12-30

本報では, おからの保存と大量有効利用を目的として, 乾燥おからを試作し, その乾燥おからと米麹および乾燥おからと米混用全麹の各味噌の製法を考案し, 次のような結果を得た。1. 乾燥おから使用味噌では, 在来の大豆使用味噌に比して, 糖化率, タンパク質分解率および有機酸の生成量の測定結果から, 熟成期間が約1/3に短縮された。2. 全麹使用味噌のF・N/T・Nは, 在来の大豆使用味噌に比して55.2%で, 高い分解率を示し, 特に仕込初期(5日以内)に遊離アミノ酸の増加が顕著であった。3. 乾燥おから使用味噌の色調・化学的組成および風味については, 大豆使用味噌に類似した値が得られたが, 特にグルタミン酸含量では, 大豆使用味噌の1.3倍, 既報の生おから使用味噌の1.8倍と高値を示し, 旨味のある製品が得られた。
著者
竹村 真由美 山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-7, 1981-06-30

新鮮おからと米を用いて味噌製法を試み, 次の結果を得た。1.おから味噌の仕込条件でおから対米の配合割合が1 : 1の場合では, 熟成期間が10日間に短縮された。2.おから味噌はエタノール含量が多く, エステル香が強く, 「なめ味噌」タイプの製品が得られた。3.本仕込み法のおから味噌ではグルタミン酸含量が少なく旨味が乏しかった。