著者
藤原 耕作
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.107_a-95_a, 1994-12-10
著者
近 雅代 沼田 貴美子 江後 迪子 左 篤子 外西 壽鶴子
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.25-39, 2003-02-28

福岡県太宰府市,長崎市,大分市,熊本市,鹿児島市と東京都文京区で1816人を対象に小学生,学生,成人の三つの世代に分けてラーメンがどのように食べられているか調べた。1.ラーメンが「好き」な人は「大好き」な人も含めて小学生,学生の世代で85%,成人の世代で68%に達した。全体として79%の人がラーメンを好み,世代を超えて好まれていることが分かった。ラーメンが「大好き」な人は小学生に多く,年齢が若い世代の人により好まれているようである。2.長崎の成人においてラーメンの「大好き」と「好き」が少なかったのは,チャンポンや皿うどんなどの食文化が,長崎ではラーメンより古くからあったためと考えられる。3.どの世代もどの地域でもラーメンは間食ではなく1回の食事として位置づけていた。4.澄んだスープは東京の人が,濁ったスープは九州の人が世代を問わず好んでいた。世代別で見ると「学生」の世代が濁ったスープを好む割合が高かった。5.世代を問わずとんこつ味が好まれていた。地域別では,しょうゆ味を東京が,とんこつ味を九州地域が好んでいた。6.ラーメンの好まれる具材は世代によって異なった。「小学生」は,焼き豚,コーン,ねぎ,たまご,もやしを,「学生」は焼き豚,ねぎ,もやし,コーン,たまごを,「成人」はねぎ,もやし,焼き豚,メンマ,キャベツを,この順に好んでいた。地域の特徴は,福岡のごま,鹿児島と大分のキャベツ,東京と長崎のメンマ,熊本のきくらげにみられた。7.ラーメン店は九州では,古くから鹿児島において人口に対して多く存在していた。
著者
藤原 耕作
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.108_a-97_a, 1997-07-11

坂口安吾の「ロッテナム美人術」は『安吾捕物帖』の一篇として発表されているのであるが、他の作品とはかなり性質を異にしている。たとえば他の作品はかならず探偵が謎を解き何らかの形でそれが実証されるという形をとっているのに対し、この作品では探偵の推理は仮説の域を出ず、従って犯人を捕らえることが出来ない。また、その結果探偵は被害者を救うことが出来ず、作品は悲劇的な結末を迎えるのであるが、そこにかなり強引な形で「救い」が描かれる。こうした奇妙な現象はどのように説明できるのであろうか。実はいかに「確証」をあげるか、「救い」をどのようにつけるか、というような問題はこの時期の安吾文学全般に通じるものである。ここでは、同時期に書かれた『安吾行状日記』『安吾史譚』などにおいてそれを確認し、そうした問題の根源に競輪事件があることを指摘している。競輪事件を震源とする波が同時期の作品に同じような偏差を与え、それが『安吾捕物帖』のなかで「ロッテナム美人術」を浮き上がらせているのである。
著者
竹村 真由美 山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.11-20, 1983-12-30

本報では, おからの保存と大量有効利用を目的として, 乾燥おからを試作し, その乾燥おからと米麹および乾燥おからと米混用全麹の各味噌の製法を考案し, 次のような結果を得た。1. 乾燥おから使用味噌では, 在来の大豆使用味噌に比して, 糖化率, タンパク質分解率および有機酸の生成量の測定結果から, 熟成期間が約1/3に短縮された。2. 全麹使用味噌のF・N/T・Nは, 在来の大豆使用味噌に比して55.2%で, 高い分解率を示し, 特に仕込初期(5日以内)に遊離アミノ酸の増加が顕著であった。3. 乾燥おから使用味噌の色調・化学的組成および風味については, 大豆使用味噌に類似した値が得られたが, 特にグルタミン酸含量では, 大豆使用味噌の1.3倍, 既報の生おから使用味噌の1.8倍と高値を示し, 旨味のある製品が得られた。
著者
竹村 真由美 山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-7, 1981-06-30

新鮮おからと米を用いて味噌製法を試み, 次の結果を得た。1.おから味噌の仕込条件でおから対米の配合割合が1 : 1の場合では, 熟成期間が10日間に短縮された。2.おから味噌はエタノール含量が多く, エステル香が強く, 「なめ味噌」タイプの製品が得られた。3.本仕込み法のおから味噌ではグルタミン酸含量が少なく旨味が乏しかった。
著者
山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.65-77, 1997-01-11

女子短大生(189名)を対象として, 疲労, 身体活動(運動状況調査), 休養状況についてアンケート調査を実施した。結果は, 以下のとおりである。1) 疲労感について : 疲れてもすぐ回復する者36.0%, 疲れが残る・いつも疲れている者64.0%であった。2) 疲労の内容 : ねむい91.0%, あくびがでる84.6%, 横になりたい64.0%, 肩がこる50.8%, 目がつかれる49.7%, 足がだるい40.7%であった。一方, 精神的症状の訴えとして, 話をするのがいやになる24.3%と訴える者は少なかった。3) 疲労の徴候 : 急性疲労11.6%, 亜急性疲労19.1%, 日周性疲労47.1%, 慢性疲労22.2%であった。4) 日常生活における身体活動 : 対象者の81.0%の者が運動不足がち, 運動不足であった。5) 疲労, 身体活動と休養とのかかわり : 対象者は健康増進のため疲労の解消, 食事に対する食意識の高揚, 日常, 健康のためには運動の必要性, 休養については消極的な休養に留まりがちな現在から, 生活の質を向上させるための休養として積極的な休養を推進することが必要である。
著者
山崎 統道
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.43-56, 1997-07-11

女子短大生の食生活, 自覚症状の訴え, 身体活動および, 食生活と身体活動との関連について調査・検討した。結果は次の通りである。1. 対象者は地方都市に居住し, 自宅通学生が主体である。週1∿2日休めるもの85.2%, 規則正しい生活をしているもの12.2%, ストレス正常者35.4%, 自分は健康であるとするもの45.5%であった。2. 対象者の食習慣は79.7%のものが少し悪い, 悪い状態であった。3. 自覚症状の訴えとして「ねむい, あくびがでる, 横になりたい, 全身がだるい, 根気がなくなる, イライラする, 肩がこる, 時々立ちくらみしそうになる等の症状」であった。4. 対象者の81.0%のものが運動不足がち, 運動不足であった。5. 食習慣が悪くなるにつれて体の動きが悪くなり, 体の動きが悪いものは食習慣も悪くなる傾向がみられた。
著者
早川 京子 Linko YuYen Linko Pekka
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.37-49, 2000-02-15

It appears, from the public health viewpoint, the main goal should be to restrict the total fat intake to about 30 percent of energy intake, together with the recommendation that the total intake of saturated fatty acids and TFAs should not exceed 10 percent according to the Nordic Nutrition Recommendations, recently ratified by the Nordic Council of Ministers. This can be achieved by reducing the intake of hard, saturated fats by favoring edible fats, which are soft or fluid at room temperature. Recent studies indicate that TFAs formed during partial hydrogenation of unsaturated fatty acids may increase blood cholesterol and the risk of coronary heart disease. Nevertheless, the data to define the highest acceptable intake level of TFAs are still insufficient, and any recommendation should be considered in relation to other fatty acids in the diet. From the health point of view, saturated fatty acids of animal origin constitute the major problem. To reduce the total amount both of saturated and trans fatty acids, the consumer should primarily reduce the consumption of hard margarine and butter, and fat-containing dairy and meat products, as these foods have the highest content both of saturated and trans fatty acids.
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.1-8, 1980-06-30

加糖脱脂乳培地でのフィチンの乳酸菌発育促進効果を, Lact. casei(代田株, YIT-9018), Lact. acidophilusを用いて検討し, 次の結果を得た。1.米糠から抽出した粗フィチン, および市販試薬用フィチンは, 米胚芽水抽出液には劣るが, かなりの乳酸菌発育促進効果を示した。2.フィチンをDowex 50(H^+)で処理し, NaOH中和したものには乳酸菌発育促進効果が認められなかった。3.市販フィチン酸もほとんど乳酸菌発育促進効果を示さなかった。4.フィチンの灰化物には灰化前とほぼ同じ乳酸菌発育促進効果が認められた。5.これらの実験結果から, フィチンあるいは粗フィチンの無機カチオン部分が乳酸菌発育促進効果を示すものと考えた。
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.59-67, 1994-12-10

脱脂乳にマンガン(Mn)を添加した場合の乳酸菌の発育におよぼす影響について、酸生成量を乳酸菌の発育の指標として検討し、次の結果を得た。1. 著者が動植物材料の乳酸菌発育促進物質の検討に用いてきたLactobacillus casei YIT-9018およびLact. acidophilus S-1へのMnの発育促進作用について再実験した。Lact. casei YIT-9018は37℃、48時間後MnCl_2の1.0mM濃度の添加で、Lact. acidophilus S-1は37℃、72時間後0.1mM濃度で、それぞれ最も発育を促進された。前者は対照の約80%、後者は約280%、それぞれ酸生成量が多かった。0.1mMのMnCl_2の添加で、両株とも37℃、10日で最大となり、対照にくらべて総酸生成量が多かった。とくに、培養時間の短いときに、発育促進効果が大きかった。2. 日本乳業技術協会分譲菌Lactobacillus 4株、Lactococcus 2株、Streptococcus 1株、および発酵研究所分譲菌Lactobacillus 2株についてMnの発育促進作用について検討した。Lact. acidophilus L-54,Lact. casei subsp. casei L-14,Lact. delbrueckii subsp. bulgaricus B-5b, and Lact. paracasei subsp. paracasei IFO-3533はMnにより大なり小なり発育を促進された。しかし、Lact. helveticus B-1とLact. delbrueckii subsp. bulgaricus IFO-13953に対してはMnの発育促進効果はなく、MnCl_2の10mMで阻害された。Lactococcus, Streptococcusの3株にはMnはほとんど影響をあたえなかった。