著者
平塚 文子 森川 美紀 磯田 真理 大津 顕司 椙本 剛史 山代 啓太 西田 美紗子 上杉 光臣 竹田 奈央 宮本 啓治 有川 功
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第26回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.118, 2010 (Released:2010-11-02)

【目的】橈骨頭外側を通過する前腕回外方向へ導くテーフ゜によって運動時痛が消失した症例を経験した.このテーフ゜が示唆する病態生理を本症例のエコー結果と健常人のエコーによる実験結果(以下健常結果)と比較する事でエコー所見を解剖学的に考察し報告する.【方法】右上腕骨外側上顆に起始する筋群の損傷の1症例と健常結果(7名)について報告する.対象は健常人7名(男性5名,女性2名)14肘.超音波診断装置はGE Healthcare社製Logier,13.0MHzリニア式フ゜ローフ゛を使用した.観察部位は腕橈関節外側部,観察肢位は前腕回外位,肘関節屈曲位90°とし,前腕回外自動運動を行った.長軸像で橈骨頭の動きと共同伸筋腱の外側移動の有無を評価した.【結果】症例紹介:50代.女性.主訴:右肘関節(前腕回内位)の自動運動屈曲最終域に右上腕遠位外側から右前腕近位外側に疼痛が発現する.前腕回内制動方向へのテーフ゜にて疼痛消失した.エコー:肘屈曲90度,前腕回外位からの前腕回内自動運動の橈骨頭の動きでは健側に比べ,患側は外側移動した.同時に橈骨頭外側部分の共同伸筋腱の外側移動がみられた.健常人7名(14例)では前腕回外位からの前腕回内自動運動の橈骨頭の動きわずかに外側移動した9例,大きく外側移動した5例であった.健常人7名(14例)では共同伸筋腱の外側移動なし12例,外側移動有2例であった.【考察】本症例のエコーから患側の橈骨頭は健側や今回の実験結果に比べて前腕回内運動時の橈骨頭は外側移動しており、患側の共同伸筋腱は健側や今回の実験結果に比べてより外側移動した.上腕骨外側上顆に起始する筋群機能不全があったと考えた.橈骨頭外側を通過する前腕回内制動方向へのテーフ゜は共同伸筋腱や橈骨頭の動きを安定させたと考えた.【まとめ】橈骨頭外側を通過する前腕回外方向へ導くテーフ゜は共同伸筋腱や橈骨頭を外側からの支持することで肘の動作時痛が改善したと考える。
著者
竹田 奈央子 渋谷 静英 塚本 能三 西川 隆 柏木 敏宏
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.304-311, 2016-06-30 (Released:2017-07-03)
参考文献数
20

症例は 83 歳, 右利き男性。視覚失認, 大脳性色覚障害, 失語症, 前向性健忘を呈した。MRI では左側の舌状回・紡錘状回を含む後頭葉から側頭葉内側下部に出血性梗塞, および左視床, 右後頭葉の内側下部に脳梗塞を認めた。一般的に, 視覚対象の認知は実物や写真より線画のほうが難しいと考えられている。しかし, 症例では線画に比べ実物や写真の認知が不良であった。症例の視覚認知機能をさらに検討した結果, 輪郭情報にもとづく対象の認知は比較的保たれていたが, 陰影や奥行きの情報を統合し, 立体感のある対象として認知することが困難であると考えられた。