著者
竹田 雄一郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

高次算術的リーマン・ロッホの定理の定式化とその証明に向けて,研究を行った.具体的には,iterated doubleと呼ばれる既約でない多様体上の計量つきベクトル束に付随する高次解析的トーションの理論を構成することを試みた.そして証明を完成させるために必要な高次解析的トーションに関する十分条件を見つけた.また筆者は,t-コア分割と呼ばれる特別な性質をもつ自然数の分割について研究を行った.そして,t-コア分割に関係する興味深い2次形式を発見して,その2次形式やそれに関連する有限体上の幾何を用いて,t-コア分割の分割数の間の関係式を導出するための,組み合わせ論的な手法を見出した.