著者
長谷川 武夫 西口 利明 具 然和 筆谷 拓 松岡 巧 田丸 政男
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
鈴鹿医療科学技術大学紀要 (ISSN:13416472)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.169-175, 1998-03-30
被引用文献数
1

本研究は西洋医学に劣らぬ利点を持つ東洋医学を基礎にして制作した足の裏にあるツボを指圧刺激する装置により, 足の裏にあるツボを刺激して特定臓器(肝臓, 肺臓, 気管支, 胃等)の血流増加と血流増加に伴う体表温度の増加をサーモグラフィー装置によって確認した。装置は足を固定する装置と足のサイズに合わせた足裏の特定部位を任意の強さで指圧刺激可能なピストン部と指圧刺激部位にピストン部が任意に設定できる位置設定部, 及び刺激時間設定のタイマー部から成り立っている。刺激部位と臓器の関係はドイツ式足裏ゾーンを用いた。一定温度(22℃)の室内に被検者を1時間安静させて後, 指圧刺激を開始した。刺激開始後10分で顔面の温度が0.3-0.5℃上昇し, 更に5分後に刺激部位に相当する臓器に近い体表温度が0.3-0.6℃の上昇がサーモグラフィー装置で観測され臓器の血流増加が示唆された。この様な局所血流の増加は副交感神経を活性化し, 全身の血流改善に伴う全身状態の改善が期待できるため, 老人社会での自宅療養に本装置は役立つと考える。
著者
筆谷 拓 伊藤 良剛 吉川 秋利 大竹 正一郎
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.68-72, 2009-07-30 (Released:2009-09-18)
参考文献数
7

〔目的〕2005年にメタボリックシンドロームの診断基準が公表され,その一つに内臓脂肪蓄積がある。その評価の手段としてウエスト周囲径の測定が用いられているが,CTでは腹腔内脂肪の面積が測定できる。被曝低減のためのCTでの撮影条件を検討した。〔方法〕臍レベルの腹部模擬ファントムを作成した。管電流を10から250mAまで,10mA間隔で設定し,ファントムを撮影した。各撮影の模擬脂肪の面積を測定した。各撮影の模擬脂肪のCT値の平均値と標準偏差値を測定した。〔結果〕脂肪面積は100mA以上で一定であった。CT値の平均値は100mA以上で一定であった。〔結論〕腹部内臓脂肪面積測定は,100mAの管電流で可能である。通常の臨床診断時の250mAと比較すると,60%の被曝低減が可能である。