著者
山室 真澄 管原 庄吾 小室 隆
出版者
東京大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

大型底生緑藻の異常繁茂が、世界の多くの海岸や淡水域で発生している。日本でもアオサや糸状藻類の異常繁茂が各地で報告されている。原因として栄養塩の増加など、増える要因を検討するものが多い。本研究ではシオグサ属大型底生緑藻の異常繁茂により湖岸が極端に嫌気的になり、水鳥の大量死など生態系が著しく撹乱されている北米の五大湖で現地調査を行い、なぜ減らないかという観点から検討する。具体的にはシオグサの補食者の状況を確認し、捕食者が存在する場合は捕食しない原因を検討する。捕食者が少ないか不在の場合は、流入河川など周辺水域に緑藻を捕食する動物がいないかなどを調査し、補食者の復元・導入方法について共同研究を行う。