著者
入宮 貞一 箱守 聰 井上 潮
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.15-16, 1996-09-04

最近のネットワーク基盤の整備や計算機の高性能化などにより、電子化された各種の情報をネットワーク経由で利用できるようになっている。このような中で、いつでもどこでも必要なデータにアクセスできる環境が望まれている。しかし、携帯端末と無線ネットワークから構成されるモバイルコンピューティング環境(以下、モバイル環境)は接続が不安定で、接続コストが固定ネットワークと比べて高い。そのため、ネットワークへ接続できない場合にもデータへのアクセスが可能な、コストの低いデータ管理方式が求められている。本稿では、モバイル環境において、携帯端末とサーバの双方でデータ更新が生じる場合のデータ管理方式について検討し、要求条件、課題、対処および処理方式について述べる。
著者
箱守 聰 佐川 雄二 大西 昇 杉江 昇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.153-161, 1992-02-15
被引用文献数
7

文中の修飾構造を評価することにより 日本語の文章作成における添削作業を支援するシステムについて述べる修飾構造は 文の構造の基本をなすものであるため それがあいまいであったり 複雑すぎる場合 伝達したい内容が正確に伝わらない恐れがあるまた修飾構造は 単に文法だけでなく 文の意味内容とも関連するので 読み手の知識のレベルによっては 書き手の意図しないあいまいさの発生することがあるしたがって 客観的な評価が特に有効な部分である本研究では 文章中の各文に対して構文・意味レベルの解析を行って修飾構造のあいまいさ わかりにくさの存在する箇所を検出し さらに修正案を提示することにより 添削作業を支援するシステムについて述べるあいまいさについては 意味構造を得る段階で解析結果が複数存在するものを指摘するわかりにくさについては 出版されている文章作成の指導書を参考にして作成した3つの規則を基に判定するまた 本方式では文の解析の精度によってシステムの能力が左右されることが予想されるため 実際の文章を対象にした評価実験を行ったこの結果 現在実用化されている機械翻訳システムと同程度の文法と辞書および知識ベースを用いて 指摘すべき文は漏らさず評価が行えることを確認した