著者
篠原 文明 宮下 仁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、口腔扁平上皮癌細胞株を用いて、抗癌剤(5FU、CDDP)と上皮増殖因子受容体(EGFR)の分子標的治療薬(セツキシマブ)を併用した口腔癌治療法の検討と、腫瘍細胞に発現する特定酵素(群)がIFNG分解責任酵素として作用し腫瘍免疫を減弱する腫瘍免疫回避メカニズムについて解析した。セツキシマブは主にAktを阻害し、オートファジーの抑制により5FUのアポトーシスを増強させることが示唆された。各細胞株の培養系においてIFNGの濃度減少が見られ、TACEのmRNA発現に細胞間の差がみられた。質量分析からIFNG分解にTACEや他の酵素、KRAS遺伝子の関与が示唆された。
著者
菅崎 弘幸 篠原 文明
出版者
鶴見大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

ADAMファミリーは腫瘍細胞で高発現されていること、発現量と予後不良度が相関していることが報告されている。また腫瘍細胞は破骨細胞形成を促進し腫瘍細胞周囲での骨吸収を亢進させて骨転移を促す機構が報告されている。本研究では腫瘍細胞による骨吸収抑制性サイトカインであるインターフェロンガンマ分解機構と骨転移能の関連を検索した。骨吸収抑制性サイトカインならびに腫瘍免疫制御サイトカインとして知られるインターフェロンガンマがADAM17によって分解されることを発見した。