- 著者
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米川 智
- 出版者
- 九州大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2015-04-01
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアトピー性疾患の患者さんの一部は手足のしびれ感、痛みを訴えることがあるが、その原因は明らかでない。私たちは、気管支喘息モデルマウスを作成し、そのマウスでも実際の患者さんと同様の痛みに対する過剰な反応(=アロディニア)が起こっていることを見出した。このマウスを解析すると、脊髄のグリア細胞という非神経細胞が活性化し、神経細胞の活性化を誘導してアロディニアを引き起こしていることがわかった。これらのグリア細胞はEDNRBという特殊な受容体を発現していたため、この受容体に対する選択的阻害薬をマウスに投与したところ、アロディニアを完全に抑制した。