著者
西村 雄一 紙名 哲生 丸山 勝久
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.1120-1136, 2018-04-15

ソフトウェアの並行開発において,異なる開発者が同一のソースコードを独立に変更した場合,それらの変更のマージが競合を引き起こすことがある.このような競合を解決するためには,版管理システムに残された過去の変更を細かく調査し,競合の原因やその解決策を見つけ出す必要があるが,これは面倒で時間のかかる作業である.本論文では,開発者がどのようにJavaソースコードを編集してきたかという情報を表現した細粒度の編集操作の履歴を用いて,競合解決を支援するツールを提案する.このツールは,競合するクラスメンバに関係する編集操作だけを抽出し,それらを再演することで,競合がどのように発生したのかの理解を助ける.また,過去の編集において競合を発生させずにマージ可能な時点を検出し,自動的にマージを適用した結果を開発者に提示する.簡単な被験者実験を通して,提案ツールが開発者の競合原因の把握や競合解決作業の支援に有用であることを確認した.
著者
紙名 哲生 岡崎 光隆
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.22, pp.139-144, 2003-03-06

毎年アジア太平洋地域で開催されるソフトウェア工学に関する国際会議 APSEC(Asia-Pacific Software Engineering Conference) が,2002年12月4日から6日までの3日間,オーストラリアのゴールドコーストで開催された.今回が9回目の開催となる APSEC2002 に筆者らも参加したので,その内容と参加した感想について報告する.APSEC (Asia-Pacific Software Engineering Conference) is an annual international conference on software engineering held in asia-pacific area. Last year, the authors attended the 9th APSEC that was held in Gold Coast, Austraria. In this paper, we report the details of APSEC.