著者
見坂 武彦 谷 佳津治 内井 喜美子 片岡 憲司 藤光 隆司 石本 唯奈 細見 峻司
出版者
大阪大谷大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

細菌の越境移動に関する現状の把握は、健康・衛生の観点から重要な課題である。地球上の種々の細菌が渡り鳥とともに国境を越えて移動している可能性があるがその実態は明らかではない。本研究では、渡り鳥の糞に含まれる細菌群集を培養に依存せずに高速シーケンサーを用いて明らかにし、潜在的な病原細菌が長距離移動する実態を検証した。関西地区および北海道東部の沿岸部において、ツバメ科、カモ科、カモメ科の渡り鳥を主な対象として、糞に含まれる腸内細菌群集の16S rRNA遺伝子の配列を網羅的に解析し、鳥の種類による相違、他の生物との相違を明らかにした。また糞に含まれる多剤耐性菌について遺伝学的特徴を明らかにした。