著者
織畑 基一
出版者
多摩大学経営情報学部
雑誌
経営・情報研究 多摩大学研究紀要 = Tama University Journal of Management and Information Sciences (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
no.2, pp.13-26, 1998-03-01

90年代に入ってから多くの日本企業は、分散自律型の組織を目指して組織変革を行っている。 現実的には、バブル経済崩壊後の本社間接部門のスリム化から始まったこの組織改革は、従来の"指揮命令型"の組織形態を解体する組織改革の連鎖を呼び起こしている。 そこで本稿では、この一連の組織変革を新たな「組織進化」ととらえ、実証研究を踏まえながら、体系的に理解しようとするものである。 まず現実に経営組織形態がどのように進化し、その動因が何なのかを、観察事実から仮説設定する。 次にその進化プロセスが自己組織過程を経ていることを論証する。 そしてその向かう先に待っている、近未来における組織態様と効果的マネジメントを示唆する。
著者
織畑 基一
出版者
多摩大学
雑誌
経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.63-72, 2006

最近日本経済の復調が著しいが、その中心となっている戦略は、いわゆる「選択と集中」と呼ばれるものである。この「選択と集中」は、既存事業群に関する戦略というとらえ方で、新規事業に関するイノベーションに、対比できるものである。しかしこの戦略は、日本の文化的思想に反する側面を持っており、その遂行には長期の期間がかかる。 本論では、その理由についても言及を試みるが、まず、どういった戦略的フレームワークによって、「選択と集中」が提起されるかを中心に、実例を挙げながら述べてみたい。