著者
能年 義輝
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

抵抗性誘導剤(プラントアクチベーター)は植物の免疫力を活性化することで病害防除効果を発揮する薬剤である。植物免疫を司るホルモンであるサリチル酸(SA)に糖を付加して不活性化するサリチル酸配糖化酵素(SAGT)を阻害すると免疫応答を増強できる。そこで本研究ではシロイヌナズナのSAGTを用いたSAGT阻害剤の標的ベース探索を行った。東京大学創薬機構が保有する約21万個の化合物から、SAGT阻害剤12個の同定に成功した。それらはシロイヌナズナ培養細胞の免疫応答を活性化した。現在、植物体への抵抗性誘導能と阻害定数の同定を進めている。植物における機能が証明されたものを特許化し、実用化の可能性を検証する。