著者
脇谷 尚樹 鈴木 久男 篠崎 和夫 篠崎 和夫
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

強誘電体(BaTiO_3)と強磁性体(CoFe_2O_4またはNiFe_2O_4)を複合化させたエピタキシャル成長薄膜を作製し、強誘電性と強磁性の相互作用について検討を行った。複合薄膜の強誘電特性に及ぼす外部磁場の印加効果を調べたところ、磁場印加によって強誘電性が変調されることを見いだした。SrRuO_3/(La,Sr)MnO_3/CeO_2/YSZ/Si基板上に作製したBaTiO_3-NiFe_2O_4エピタキシャル成長複合薄膜の断面TEM観察結果より、作製した薄膜はともにナノ粒子状のBaTiO_3 とNiFe_2O_4がエピタキシャル成長関係を保ちながら分相している、0-0型の複合構造をしていることが明らかになった。
著者
脇谷 尚樹 鈴木 久男 坂元 尚紀 篠崎 和夫 符 徳勝
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

成膜時に磁場印加が可能なPLD装置(ダイナミックオーロラPLD)を用いてNb-SrTiO3(001)単結晶上にエピタキシャル成長させたSr過剰組成のSrTiO3薄膜には基板の垂直方向に向かって自発的に超格子構造が生成する。この現象が生じるメカニズムとしてはスピノーダル分解であることが明らかになった。また、この薄膜では強誘電性が発現するが、その原因はスピノーダル分解によって生じた、組成の異なる層の界面におけるひずみのためであると考えられた。
著者
水上 智 清水 完 脇谷 尚樹 篠崎 和夫 水谷 惟恭
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.110, no.1281, pp.428-431, 2002-05-01
被引用文献数
1 2

Epitaxial (Ni-Zn) Fe_2O_4 thin film was prepared on Si (001) substrates using (MgO-Al_2O_3) /CeO_2/YSZ triple buffer layer. In this work, to increase remanent magnetization (M_r) and decrease coercive field (H_c), for epitaxial (Ni-Zn) Fe_2O_4 thin film, the effect of substrate temperature, oxygen pressure and composition on the magnetic properties was examined. It was clarified that the remanent magnetization and coercive field were strongly influenced by temperature and oxygen pressure. In order to obtain high Mr and low H_c, it was thought that a substrate temperature of 800℃ and oxygen pressure 1.3 Pa were optimal conditions. As regarding the composition, M_r could be obtained to a maximum of 3.96 × 10^<-1> Wb/m^2 changing the quantity of Zn and Fe (M_8=5.31 × 10^-1 Wb/m^2, H_c= 1.35 × 10^1 kA/m).