著者
臼井 浩子
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.158-169, 2014-06-30 (Released:2020-06-16)
参考文献数
42

デジタル革命とソーシャルメディアの隆盛によって,消費者自身が消費経験に関する情報(クチコミ)を自発的に広める担い手となってきた。そのため,クチコミに対する関心が近年,高まってきており,クチコミをマーケティング活動に効果的に取り入れる手法が模索されている。しかし,このような試みを成功させるためには,まず,「人はなぜクチコミを行うのか」というクチコミ発生の要因を明確に捉える必要がある。本稿はこうした問題意識を受け,クチコミを促進する要因に着目した先行研究を,1)クチコミ動機の包括的研究(対面のクチコミ,オンライン上のクチコミ)2)クチコミを促進する個別要因の研究,の2つの視点から紹介すると同時に,今後の研究課題を提示する。
著者
金子 充 臼井 浩子 宇田 詩織 大池 寿人 落合 彩映 神﨑 啓慎 検見﨑 誠矢 山田 南帆 守口 剛
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.20-37, 2015-09-30 (Released:2020-05-12)
参考文献数
25

近年,「○○女子」,「××男子」というラベリングを用いて,特定の趣味や嗜好を有する消費者を呼称することが多く見られるようになった。本稿では,これらのラベリングにより,消費者の消費障壁が低くなるのか,また,消費意向が高くなるのかを検証した。調査の結果,「◯◯女子」,「××男子」というラベリングにより,おおむね消費障壁が下がることが明らかになった。ただし,消費対象となる製品や消費行為の性別イメージが弱い時には,その効果は小さく,また,反対に消費障壁を高めてしまう可能性がある。また,他の消費者と一緒に消費する時や消費頻度が高い時に,ラベリングの効果が大きい傾向が見られた。本稿の結果から,「◯◯女子」,「××男子」というラベリングの効果は一様ではなく,マーケティング・コミュニケーションのターゲティングをより精緻に考える必要があることが示唆される。