著者
舟橋 康人 上平 修 春日井 震 木村 恭祐 深津 顕俊 松浦 治
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.580-582, 2007-03-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
5

症例は71歳男性, 頻尿を主訴に当科受診した. PSA8.0ng/mlにて前立腺針生検を施行, 中分化腺癌と診断された. 画像診断にて前立腺部尿道に異所開口する右側完全重複尿管と診断された. 前立腺全摘除術時に尿管尿管吻合を施行した. 術後11ヵ月現在, 水腎症および腫瘍の再発を認めていない. 尿管異所開口を有する前立腺癌に対する前立腺全摘除術に関する報告は稀であり, 若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
後藤 百万 舟橋 康人
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

膀胱虚血再灌流モデルラット、及び下部尿路閉塞モデルラットを用い、ペンシル型CCD生体顕微鏡により膀胱虚血再灌流における膀胱壁微小循環の変化を解析した。下部尿路閉塞における膀胱蓄尿障害は、膀胱過伸展による虚血再灌流障害による膀胱血流障害に起因することを示した。また、膀胱微小循環の障害が交感神経α1遮断薬の前投与によりα1A受容体を介して抑制されることを示した。これらの結果から、下部尿路閉塞に基づく蓄尿障害の新規治療として、膀胱微小循環、特に交感神経α1A受容体をターゲットとした薬剤開発が有用であることが示唆された。