著者
谷口 守 芝池 綾
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.608-616, 2008 (Released:2008-12-19)
参考文献数
18

交通環境負荷低減のため,都市構造をコンパクト化することが期待されている.本研究では,その役割を最前線で担う地方自治体の都市計画行政担当者を広く対象とし,コンパクト化政策の意義と可能性を伝えるワンショット型レクチャー(OL)を通じて,1) 担当者の態度形成の現状,2) 担当者の態度変容,3) 態度形成の要因分析,4) 行動のための障害を明らかにした.分析の結果,1) 現状では低い態度水準がOLを通じて大きく向上すること,2) 態度形成にはOLの他に知識や経験が深く関与すること,3) 実際に取り組む者ほど現在の「制度」を障害とはせず,4) 実現のための様々な障害も多くはコミュニケーションと学習を通じて解消される可能性があることが示された.
著者
谷口 守 松中 亮治 芝池 綾
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.311-318, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
21
被引用文献数
7 2

近年、コミュニティ機能の再生においてその重要性が指摘されているソーシャル・キャピタルに関して、住民のまちづくりに対する重要度意識との関連を明らかにした。これにより、ソーシャル・キャピタル形成度合いが高い人では、まちづくり施策に対する重要度も高いという一般的な関係があることがわかった。また、参加活動よりも地域に対する誇りや信頼度がまちづくり重要度意識との関係が深く、参加活動よりも地域をどうとらえているかということがより強くまちづくりに対する意識と結びついていることを明らかにした。