著者
田辺 満子 小森 春佳 茂本 咲子 橋本 麻由里 黒江 ゆり子
出版者
岐阜県立看護大学
雑誌
岐阜県立看護大学紀要 = Journal of Gifu College of Nursing (ISSN:13462520)
巻号頁・発行日
vol.20, no.特別号, pp.105-112, 2019-09

本学の卒業者支援・キャリア形成支援におけるオリジナリティは、第一に、4 年間の体系的な就職進路ガイダンスにより、専門職としての自分の将来の在り方を考える機会を在学時から各学年に合わせて配していることである。第二に、卒業者と在学生が意見交流できる機会が多様に設けられていることであり、在学生は専門職者として活動している先輩の体験談を直接的に聞くことで、卒業後の自己の成長をイメージする機会となっている。同時に、卒業者にとっては、卒業後の自己の実践活動を振り返り語ることで、今後の活動のあり方を考える機会となっている。第三に、卒業後の新任期に母校に集まり同級生・同窓生と意見交流する機会が設けられていることである。たとえば、新卒者交流会では、就業後3 か月程が経過した頃に集まり、仕事への対応がまだ十分にできない自分について悩んでいるのは自分ひとりではないことに気づき、明日への活力を得ており、卒後2 年目卒業者交流会では、就業後1 年が経過し、自身が新人を迎える時期に今後のあり方を考える機会となっている。さらに第四として、大学教員が県内医療機関を訪問し、看護管理者・卒業者・大学院修了者と話し合うことを通して、現場と大学が協働して人材育成の在り方を考える機会に繋がっていることである。すなわち、在学期から卒業後までの継続的な支援、および大学と現場との繋がりをもった支援を体系的に推進していると言えると考える。
著者
茂本 咲子 奈良間 美保
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.28-35, 2011
参考文献数
13

本研究の目的は、早産で出生した乳児を養育する母親の育児困難感の特徴と関連要因を明らかにすることである。無記名自記式質問紙調査を行い、平均月齢6.3±2.7か月、平均出生週数31.5±2.9週、平均出生体重1456±478gの早産児の母親と、平均月齢6.2±2.6か月の正期産児の母親各23名の回答を分析した。早産児の母親が認識する育児困難感の中央値は16点で、正期産児と比べて高くなかったが、妊娠中に夫や家族の理解を得ること、夫が育児の相談にのってくれることに対してネガティブに捉えていた。早産児の母親の育児困難感は、夫の心身不調、母親の不安・抑うつ傾向と正の相関、NICU退院後の経過期間と負の相関が認められた。早産児の母親の育児困難感を軽減するためには、早産児との関わりや家族のサポートに対する母親の認識に着目し、NICU入院中から退院後間もない時期に支援を行うことが重要だと考えられた。