著者
駒木 勝 大久保 良子 荻野目 望 出雲 耕二 故 松田 典彦
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.118-125, 2017-06-30 (Released:2017-07-13)
参考文献数
5

“つゆ”製品のボツリヌス菌に対する安全性を評価するために,“つゆ”中におけるボツリヌス菌の発育限界pH値およびAw値を調べた.供試菌株の混合芽胞は,“つゆ”中ではAwが0.97(NaCl 1%含有)ではpH 5.1以上で,Awが0.96(NaCl 1.9~3.9%含有)ではpH 5.3以上で,Awが0.95(NaCl 5.1~6.1%含有)ではpH 6.4以上で発育および毒素産生が認められた.Awが0.94(NaCl 7.0%含有)未満では発育pHを示すことはできなかった.
著者
吉岡 立人 荻野目 望 内田 直行
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.68-73, 2005-01-15
被引用文献数
3 2

一本釣カツオおよびまき網カツオを原料魚として製造したかつお節の品質を,製造中の粉末の発生量,製品の嵩,腰の強さ,およびイノシン酸音量を指標として比較した。また,筋組織を組織化学的に分析した。その結果,一本釣カツオを原料魚とした節は,いずれの品質指標においても有意に優れており,エオシン陽性成分の筋細胞内残留率が有意に高かった。この細胞内残留率と品質指標との間に関連性が認められ,かつお節製品組織の筋細胞内に残留するエオシン陽性成分の存在状態は,かつお節の品質を決定する大きな因子であることが示唆された。