著者
菊地 由美
出版者
東邦大学
雑誌
東邦大学医学部看護学科紀要 (ISSN:1880666X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.9-17, 2007

本研究は、外傷性嗅覚障害が患者の心身や日常生活に及ぼす影響および背景因子との関連性を探り、看護への示唆を得ることを目的とした。外傷性嗅覚障害の診断を受けた患者122名に質問紙調査を行い62名から回答が得られた。その結果、心身の変化や日常生活への影響について、「非常にある」の回答が多かった項目は、危険察知困難、障害の他者理解困難、情緒刺激の減少の順であった。また、「心身の変化や日常生活への影響」と対象者の背景因子をクロス集計し、カイ二乗検定を行った結果、「心身の変化や日常生活への影響」と「症状の変化」、「嗅覚所見」、「調査時年齢」、「受傷年齢」の間に、有意な関連性が示された。影響因子を多角的に捉え、その程度を知ることは、患者理解に有用な情報であることが示唆された。
著者
藤井 亜里砂 石川 清彦 森住 俊美 菊地 由美 山田 智一 川森 雅仁 川添 雄彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.37, pp.21-26, 2008-09-25
被引用文献数
2

通信ネットワークを利用することで,個人別サービスや有料サービスの提供が従来のテレビ放送と比較し容易に実現できるようになった.またテレビ受信機は家電として各世帯への浸透率が高い.このため,今後テレビ受信機を対象とした個人向けサービスは新たな市場を築くものとしてますます期待されている.これまで,筆者らは放送受信機において放送と通信の会員向けサービスを利用する際,安全でかつ視聴者の操作手順を少なくすることを目的として放送通信の連携認証方式を検討し,シングルサインオンの実装方式について提案および報告を行ってきた.しかし,一人の視聴者がコンテンツの視聴を希望する端末は,行動にあわせて替わるもので固定的な使用は少ない.例えば家庭の固定受信機で利用していたサービスを,そのまま継続的(シームレス)に携帯型受信機で利用しながら外出するということができればサービスの利便性は飛躍的に向上する.我々は、異なる受信機間で認証情報およびサービスアプリケーションに依存したセキュアな情報を引継いで認証情報の連携を可能とする仕組みを,Webサービスで用いられる標準的な技術仕様であるリバティアライアンス仕様を用いて構築可能とした.