著者
菊地 礼
出版者
中央⼤学
巻号頁・発行日
2022

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著者
菊地 礼
出版者
中央⼤学⼤学院事務室
巻号頁・発行日
2022-03-16

【学位授与の要件】中央大学学位規則第4条第1項【論文審査委員主査】藤原 浩史(中央大学文学部教授)【論文審査委員副査】林 明子(中央大学文学部教授),半沢 幹一(共立女子大学文芸学部教授)
著者
加藤 祥 菊地 礼 浅原 正幸
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.853-887, 2020-12-15 (Released:2021-03-15)
参考文献数
41

日本語の比喩表現の実態把握を目的として,『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に基づく指標比喩データベースを構築した.『比喩表現の理論と分類』に掲載されている 359 種類の比喩指標要素を手掛かりとし,『分類語彙表』に基づいて類義用例を確認しながら指標比喩表現候補を展開し,コアデータ6レジスタ(Yahoo! 知恵袋・白書・Yahoo! ブログ・書籍・雑誌・新聞)1,290,060 語から人手で 822 件抽出した.抽出した比喩用例には,喩辞・被喩辞の情報と,その分類語彙表番号を付与したほか,擬人化・擬物化・擬生化・具象化などの種別情報も付与した.さらに提喩・換喩・文脈比喩・慣用表現などの情報も付与した.上記作業は言語学者によったが,非専門家が比喩表現をどのように捉えるかを評価するために,比喩性・新奇性・わかりやすさ・擬人化・具体化(具象化)の 5 つの観点について,1事例あたり 22–77 人分(平均 33 人分)の評定値を付与した.レジスタ毎の相対度数や評定値の分布により,現代日本語の指標比喩表現の使用傾向を確認した.
著者
菊地 礼 Rei KIKUCHI
出版者
国立国語研究所
雑誌
言語資源活用ワークショップ発表論文集 = Proceedings of Language Resources Workshop
巻号頁・発行日
no.3, pp.288-297, 2018

会議名: 言語資源活用ワークショップ2018, 開催地: 国立国語研究所, 会期: 2018年9月4日-5日, 主催: 国立国語研究所 コーパス開発センター本発表は分類語彙表番号を付与した現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)を用いて収集した比喩表現データを分析・考察する。中村(1977)『比喩表現の理論と分類』によれば直喩の指標は7類82種359号と多岐にわたる。しかし,直喩の典型である「よう」以外の分析はなされていない。本発表ではコーパスを用いた網羅的な用例収集を行い,分析に耐える量を確保する。その一例を本発表は動詞「感じる」によって示す。「感じる」は「AガBヲ」「AヲBト」「AヲBデ」等の10の構文を作るが,「AニBヲ」「AヲBニ」等の8つの構 文で比喩を表わすことが可能である。しかし、直喩と認定できる例はその中から限定される。これは「感じる」が比喩指標として機能することが例外的事例であることを意味する。モダリティ形式としての文法化が比喩指標には求められるが、「感じる」は特定の構文環境においてのみ不完全ながら文法化を果たし、比喩指標と同様の機能を得る。