著者
菊池 彦光 藤井 裕
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

競合的な交換相互作用を有する一次元量子磁性体は新規な物性が期待される。本研究ではダイヤモンド鎖、三本鎖、ジグザグ鎖磁性体の磁性を調べた。ダイヤモンド鎖の新規化合物の強磁場磁化を測定し1/3磁化プラトーの徴候を見いだした。三本鎖磁性体の現実物質アントラライトとセニックサイトの磁気的性質を研究した。アントラライトは非常に複雑な磁気相図を示すのに対し、セニックサイトは低温まで磁気秩序を示さない。両化合物の構造は類似しているにもかかわらず、磁性は顕著に異なる事から量子相転移が基底状態に存在する事が示唆される。ジグザグ鎖磁性体NaCr2O4において新規な機構に基づく巨大磁気抵抗効果を見いだした。
著者
前川 覚 太田 仁 菊池 彦光 小山田 明 松平 和之 石田 憲二
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

スピンが規則格子上に位置しながらもスピン間相互作用が競合する幾何学的フラストレート磁性体として、三角格子、かごめ格子、パイロクロア格子等の新磁性体を探索・合成して、核磁気共鳴、磁化、比熱、ESR測定等の実験をおこない、フラストレーションに起因する新しいタイプの相転移や秩序状態の発見と、その状態と機構の解明を行った。特にフラストレーションに量子効果が加わることにより生じる新奇な状態に注目して、量子スピン液体や特異な中間秩序状態、近藤スクリーニング部分無秩序状態を発見し、その特異なスピン状態を明らかにした。