著者
曹 曙陽 小林 文明 吉田 昭仁 松井 正宏 菊池 浩利 佐々 浩司 田村 幸雄
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.33-33, 2007

平成18年11月7日午後1時過ぎ、国内最大級(藤田スケールF3)の強い竜巻が北海道佐呂間町若佐地区で発生し、死者9名、重傷者6名、軽傷者25名の人的被害及び全壊住家7棟、半壊住家7棟、一部損壊住家25棟、全半壊非住家40棟の被害をもたらした。当該竜巻被害の実態を正確に把握することを目的として、我々は被害発生翌日から、航空機からの上空視察と地上での被害状況調査を実施し、建物被害状況データベースを作成した。ここでは、建築物などの被害状況についてまとめた。
著者
ファム バン フック 野津 剛 野澤 剛二郎 菊池 浩利
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第21回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.155-160, 2010 (Released:2011-07-27)

竜巻状旋回流の移動効果による建物の風圧の変化を明らかにするために,移動式数値シミュレータを構築し,数値実験により静止状態旋回流に置かれた立方体の風圧変化と,移動している旋回流が通過する時の立方体の風圧の変化と調べた.本検討ケースでは静止状態の旋回流内に置かれた立方体に作用する風圧力では大きな風圧変動がみられず,その風圧係数は約0~-1であった.一方,移動するケースでは旋回流が通過する際に立方体に作用する風圧力が急激に変化し,その風圧係数は±3となっており,建物に作用する風圧に関して旋回流の移動効果が大きいと考えられる.また,立方体の近傍では3次元性の強い上昇流が生じることにより風圧力は大きく変化していることが分かった.