著者
山本 真一 長谷場 康宏 樋口 博紀 菊池 裕嗣
出版者
THE JAPANESE LIQUID CRYSTAL SOCIETY
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.93-93, 2009

可視光波長程度のオーダーの3次元周期構造を有するブルー相は、格子面に起因した複数の回折光から多色の小板状光学組織を呈する。本研究では、ブルー相が一定の格子面を基板に平行に向ける要因を、固体基板の表面自由エネルギーから検証した。数種の表面自由エネルギーの異なる固体基板に平行配向するブルー相の最安定格子面の比率を調べ、ブルー相の格子面が、固体基板の表面自由エネルギーと一定の相関を示す結果を得た。
著者
松本 崇裕 山名 達 ウー テ・ナイン 菊池 裕嗣 木村 宗弘 赤羽 正志
出版者
日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集
巻号頁・発行日
no.2013, pp."PA23-1"-"PA23-2", 2013-09-08

近年、高分子安定化ブルー相液晶(PS-BPLC)の次世代ディスプレイへの応用が期待されている。しかし、ブルー相液晶とポリマーとの相互作用については未だ不明な点が多く、直接測定することが難しい。そのため本研究では、ネマティック相におけるPS-BPLCのホスト液晶の極角アンカリングエネルギーを評価し、援用することを試みた。さらに、ここで測定された極角アンカリングエネルギーとヒステリシス及び残留複屈折との相関について考察する。
著者
ウー テ ナイン 水沼 達郎 長野 恭朋 馬 恒怡 小川 由紀子 長谷場 康宏 樋口 博紀 奥村 泰志 菊池 裕嗣
出版者
THE JAPANESE LIQUID CRYSTAL SOCIETY
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.146-146, 2011

Polymer-stabilized blue phase liquid crystal is one of the candidates for the next-generation display technology. In this study, effects of monomer/liquid crystal compositions on electro-optical characteristics of polymer-stabilized blue phase liquid crystal were investigated. By optimizing monomer/liquid crystal compositions, lower operating voltage, reduction in hysteresis and residual birefringence were achieved. However, some technical issues remain to be overcome.
著者
高原 淳 戈 守仁 菊池 裕嗣
出版者
九州大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1994

水面上に有機シラン化合物を展開し縮合重合することにより水面上に高分子有機シラン単分子膜を調整した。水酸基を表面に有するシリコンウエハ-基板に単分子膜を垂直引き上げ法で移しとった。基板には水酸基が存在するために有機シラン単分子膜の水酸基と反応し、単分子膜は基板に固定化された。表面への固定化をX線光電子分光測定装置(XPS)、フーリエ変換赤外分光に基づき評価した。また固定化単分子膜は、従来の非重合性の単分子膜に比べて、環境変化、周囲温度の変化に対して極めて安定であることを明らかにした。293Kにおいてアルキル基を疎水基に有するオクタデシルトリクロロシラン(OTS)は結晶を、フルオロアルキル基を疎水基に有するパ-フルオロオクチルエチルトリクロロシラン(FOETS)は非晶性の単分子膜を形成することを電子線回折に基づき明らかにした。結晶性のFOETSの混合分子膜をシリコンウエハ-上に調整した。原子間力顕微鏡(AFM)観察、水平力顕微鏡(LFM)観察により混合単分子膜が相分離構造を形成することを明らかにした。また相分離がOTSの結晶化を駆動力とすることを明らかにした。さらに水面上に結晶性の脂肪酸とフルオロアルキルシラン化合物の混合物を展開し縮合重合することにより水面上に混合単分子膜を調整した。AFM観察、摩擦力顕微鏡観察により混合単分子膜が相分離構造を形成することを観察した。さらに脂肪酸が結晶性のドメインを形成することを電子回折に基づき明らかにした。脂肪酸は基板に固定化されていないために溶媒で選択的に抽出され、直径1-2μmのシリコンウエハ-基板を露出した小孔を有する単分子膜が得られた。この小孔へ化学吸着により種々の有機シラン化合物が固定化できることを明らかにした。特にチオール基を有する有機シラン化合物(MTS)を小孔に吸着・配向させた有機シラン単分子膜は牛血清アルブミンを選択的に吸着・固定化することが明らかとなった。