著者
前田 真治 齋藤 雅人 萩原 摩里
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.103-106, 2007 (Released:2010-04-30)
参考文献数
6

The Salt Lake mineral was dissolved in the warm water to develop bath salt that contained the Salt Lake mineral with the element of seawater, and we made comparative study of the effects with the tap warm water for five healthy adults.As a result, the warm water with the Salt Lake mineral increased in the changes of the surface skin temperature in the forehead, the deep thermometer in front of chest and the tissue blood flow of thigh skin compared to the tap warm water.Therefore, the warm water with the Salt Lake mineral was suspected that the thermo effects was good compared to the tap warm water.It seemed that it was possible to use it safely as bath salt, for it did not change the blood pressure, the heart rate, the oxygen uptake and carbon dioxide exhaust. Also, the abnormality of the skin was not additionally recognized.
著者
前田 真治 杉田 淳 齋藤 雅人 萩原 摩里 池本 毅
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.179-186, 2006 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7

日本酒濃縮物 (日本酒濃縮入浴剤) 添加温水が人体にどのような影響をもたらし、有用な作用があるかをみるために、健常成人を対象に日本酒濃縮物添加温水、またその特異成分であるα-エチルグルコシド添加温水、水道水温水とを比較検討した。その結果、血圧・脈拍は3者間で差がなく心肺への負担は水道水温水と同じであった。前額部の表面皮膚温で日本酒濃縮物添加温水が他2者に比して出浴後緩徐な低下であり、保温効果が示唆された。深部体温計の経過から日本酒濃縮物添加温水が、熱吸収効率の高い要因としてα-エチルグルコシドの関与が考えられた。皮膚血流量増加も加味した結果から、日本酒濃縮物添加温水は、温水中の熱が身体内に入りやすく、かつ出にくい環境を作り出すと考えられる。その要素として、α-エチルグルコシド以外の溶存物質が関与することで、より強い熱運搬作用と保温作用をもつと結論した。皮膚水分量の測定から、温水中に入っている部分では、出浴後早期の潤いはあるが、早期に以前の状態に戻ることがわかった。温水中に入っていない顔面は、皮膚の角層水分量が日本酒濃縮物添加温水の方が良好であり、保湿量が増加していることが認められた。