著者
為永 義憲 蒔田 寛子 藤井 徹也
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.244-251, 2020 (Released:2020-12-02)
参考文献数
13

目的:訪問看護師のICTを用いた遠隔からの医師の死亡診断を補助することへの自信感や不安と遠隔死亡診断に用いる看護技術の自信等の関連を明らかにし,遠隔死亡診断が普及するための課題を検討する.方法:全国1785カ所の訪問看護ステーションの看護師に無記名自記式質問紙調査を実施した.単純集計後,死亡診断に関する認識と看取り体制,看護技術の自信等との関連をみた.結果:325名を有効回答(18.2%)とした.死亡診断に関する認識として,遠隔死亡診断をできないと思う者は176名(54.2%)であり,理由は「家族が納得しない」が最も多かった.死亡診断に関する認識は,身体観察項目に対する自信,死亡診断等GLや医師法21条の認知等と関連した.結論:訪問看護師が遠隔死亡診断をできると認識するには,死亡診断関連の情報を得ることや身体観察技術の向上が重要と示唆された.
著者
藤生 君江 神庭 純子 富安 真理 鈴木 みちえ 長澤 久美子 蒔田 寛子
出版者
岐阜医療科学大学
雑誌
岐阜医療科学大学紀要 (ISSN:18819168)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.15-20, 2008

本研究は,在宅看護論における家族支援に関する学習効果について検討することを目的として,学生の介護者の自己実現に対する認識に焦点をあてて,マズローの欲求階層理論に基づく質問紙調査を実施した。対象者は,S大学看護学部2002年度大学生123名である。実習前後における平均値では,5基本的欲求に有意差はみられなかった。順位では,両者ともに安全が1位を占め,2位は,実習前は生理であったが実習後は自己実現に変化していた。生理に偏りがちな看護学生の認識を自己実現に変化させ視野を広げていると考えられた。基本的欲求下位項目で有意差がみられたのは,「常に睡眠不足のため身体の調子は良くない」のみで,実習前より実習後のほうが低かった。因子分析では実習前は,承認のみで占められていたが,実習後は,生理のほかに愛と所属,自己実現の欲求が出現し第1因子が異なり,学生の認識に変化がみられた。以上の結果から第1報における環境因子に着目した家族支援に関する学習効果が,在宅看護実習を経験することによりさらに定着されたことが本報でも示唆された。