著者
藤中 隆久
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.22, pp.119-125, 2005-02-28

教育実習は複数回行われるが、実習と実習の間をもっと有機的に使えないだろうか。実習に対して事前指導・事後指導がなされているが、学生はそのそれぞれにおいて深く考えることなく体験したままになっていないだろうか。教育実習を何回も経験するメリットは、前の経験が次の実習に生かされることにあるはずである。それには体験を自己に内面化・構造化する必要がある。個人でその作業ができるのであればよいが、他人と話し合う方が多くの人にとっては容易であろうと考えた。そこで熊本大学教育学部において2004年3月7日、参加希望者を募り「教育実習を語ろう」というイベントを開催した。ここで少人数での話し合いを行い、イベント終了後の自由記述によるアンケートで「教職に対する意識」「生徒指導・学級経営」に対する意識は高まるのかなどの検討をし、事前・事後指導の可能性を探ることとした。