著者
藤井 秀道
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.65-69, 2021-02-01 (Released:2021-02-01)

本論文では,近年の環境保全技術に関する学術的研究動向を踏まえながら,環境保全技術の開発を評価する際に特許情報がどのように活用されているかを紹介する。特に,経済協力開発機構において用いられている環境保全技術の評価方法について取り上げるとともに,環境保全技術の開発と普及のそれぞれの段階について代表的な論文に加えて最新の研究を紹介することで,特許情報の有用性を説明する。最後に,読者が自ら手を動かして学ぶ際に有用な事例研究について,データや計算過程を詳細に記載しながら解説するとともに,得られた分析結果からどのような情報を得ることが出来るかについて紹介する。
著者
生田 孝史 藤井 秀道
出版者
環境経済・政策学会
雑誌
環境経済・政策研究 (ISSN:18823742)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.44-56, 2020-09-28 (Released:2020-12-25)
参考文献数
48

企業の持続的な成長には,財務パフォーマンスだけではなく,ESGを考慮した経営が必要という考えが浸透している.ESG経営や非財務情報の金額換算評価の取り組みは始まったばかりであり,研究機関や企業が試行錯誤しながら指標や計測・定量化方法の開発・改善を図っている状況である.本稿では,ESG経営に関する最新の調査・研究事例について紹介した上で,今後の研究展望について述べるとともに,研究を発展させる上での課題について紹介する.特に,持続可能な開発目標とESG経営の関連性は,企業活動が社会に与える影響評価を行う上で注目される点であり,いかにステークホルダーに対して両者の関係性を分かりやすく説明できるかが重要となる.