著者
藤本 貴子 橋本 陽
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.31-36, 2019 (Released:2020-05-26)
参考文献数
16

文化庁国立近現代建築資料館では,保存・活用のため所蔵資料のデジタル化を行っている.本報告では,データの仕様や長期保存といった建築資料館の抱える課題を共有する.また,採用を検討しているデータベースシステムAtoM,そしてこれと連動させることのできるシステムArchivematicaによるOAIS参照モデルに準拠したデジタル・データ保存の試行を紹介する.
著者
藤本 貴子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.57-73, 2020-03-16

本稿では、文化庁国立近現代建築資料館(以下、建築資料館)で収蔵している大髙正人建築設計資料群を事例に、近現代建築資料の編成記述について検討する。大髙正人(1923−2010)は、建築のみならず都市計画の分野でも活躍した建築家である。当該資料群はその活動の幅広さを反映しており、建築設計図面に加えて、大判の都市計画図や大量の報告書等も含まれている。建築資料館は2013年の開館以来、近現代建築資料の収集や展覧会開催を通じての活用とともに、資料整理の方法についても検討を行ってきた。その過程を振り返り、整理方法の再検討を行ったうえで、早期の閲覧公開を実現することを目指す観点から、近現代建築資料の編成記述方法について考察し、今後の課題について述べる。