著者
井上 正允 西 晃央 藤田 景子
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

中学入学後に急増する「数学嫌い」。この原因は、学習量の増加や学習内容が難しくなったことだけでは説明ができない。本研究では酒井朗等の「学校適応」研究が指摘した「中1から中2にかけて起こる『学校不適応』」に着目し、公立の小中一貫校と附属の小学校・中学校の小中連携研究にコミットし、算数・数学における「中1ギャップ」の表れ方について分析を試みた。数学の授業でも中1から中2にかけて「考えようとしない」「正解が出ればそれでいい」「結果がよければそれでいい」とする生徒が増えることをつきとめた。この背景には中学校の数学の授業があり、中学校の授業改革が求められる。