著者
田中 誠二 安居 拓恵 辻井 直 西出 雄大
出版者
独立行政法人農業生物資源研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

サバクトビバッタは混み合いに反応して、行動や形態、体色などを著しく変化する相変異を示す。ふだんは個体数が少なく、単独生活を好む習性があり、孤独相とよばれている。大発生すると群生相化して、体色は黒化し、集団で行進したり群飛して作物を食い荒らす群生相になる。本研究は、群生相化の刺激要因を特定し、相変異のメカニズムの解明を目指すのが目的である。孤独相幼虫の体色は緑などの薄い色だが、混み合いを経験すると黒くなる。この刺激として、視覚が重要な役割を果たしており、ビデオでバッタの集団を見せると、黒化することが分かった。
著者
倉地 卓将 村瀬 香織 西出 雄大 小山 哲史 佐藤 俊幸
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.122-127, 2013

注意欠陥多動性障害(ADHD)は多動性、不注意、衝動性により特徴づけられる主要な精神疾患である。この疾患は犬においても確認されている。この疾患に対して頻繁に使用されるメチルフェニデートは、ドーパミントランスポーターに作用して遊離ドーパミン量を増加させるため、ドーパミントランスポーターのADHD発症に対する影響が注目されている。ドーパミンはADHDにおいて重要な役割を担っているため、22頭のビーグル犬を対象にドーパミントランスポーターの遺伝子であるSLC6A3のDNA配列を決定した。ADHDの評価については、行動評価アンケートの記入を飼育者に依頼した。SLC6A3遺伝子の4ヶ所で多型が確認された。A157Tの遺伝子型がAAの犬、G762Aの遺伝子型がGGの犬、および2歳以下の犬は注意欠陥の点数が高かった。また、2歳以下の犬は自発的活動性と衝動性の点数も高かった。これらの結果は、犬のADHDとドーパミントランスポーターに関連があることを示唆する。しかし、どのような機序によるものかを明らかにするためには、さらなる研究が必要である。